昭和40年5月3日

「バカにするな!」
 パトロン氏がアパートに電話をしたら、かんじんの彼女がいないで、電話ぐちに出たのは若々しい男の声だった。
 パトロン氏は、フン然としていった。「あんたはどなただね?」「あれのおやじでございます。きょう、クニ元から久しぶりに娘に会いにまいりましたんで・・・ヘイ」「フーム、しかし、彼女のおとうさんにしちゃ、まるで青年のような声だな」「それがワシが早婚だったもんでいまだって娘とは、兄妹のようにしかみえないって世間じゃ、そう申すんでございますよ」「じゃ、いくつのときのお子サンなんだね?」「たしかワシの三つのときの・・・ヘイ」

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